良 感 探 訪!
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プロフィール

ki4_zou

Author:ki4_zou
アタラシもの&車好きのテクニカル・ライター。「伝える」と「伝わる」、「わかった喜び」を考えながら、日々テクニカル・コミュニケーション&タイムドメインスピーカーを手にしたチューニング・製品開発に精進しています。

良感ってなに?
「良感」って聞いた事がない言葉ですよね。
それもそのはず、何しろ勝手に作らせていただいた言葉ですから。

きっかけは、イタリア語の"simpatico"(aは`付)という言葉。
伊日辞書では「いいかんじ」になるのですが、巷で使われている「イー・カ・ン・ジ」とは、ちょっとニュアンスが違います。イタリア人は、見た目の善し悪しだけでなく、内面的な好感や親しみをこめて使っています。そんな言葉と「イー・カ・ン・ジ」を区別して使いたいと思い、「良感」と表現した次第です。

このブログでは、そんな好感や親しみの持てる言葉/話/物/人を取り上げて、人々に本当に役立つ話題や、世の中が朗らかになる話題を書き留めています。昨今殺伐とした社会生活が、少しでも明るくなり、人々が仲良く共生できるようになればと願っています。
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自然な音で録れるエノキダケマイク「モバイルタイムドメインマイク Gufo F」




Lotoo PAW6000のタイムドメイン的再検証!
2022052_PAW6K00.jpg
発売から2年半が経った“Lotoo PAW6000”

遅ればせながら、PAW6000の実機をじっくりと検証してみました。

“Lotoo”は、あまりメジャーなブランドでは無いかもしれませんが、中国のInfoMediaという企業が開発・製造・販売するコンシューマー向けのブランド名です。

InfoMediaは、放送局等の音響機材を開発する会社で、東南アジアにおけるシェアは、なんと80%以上を占めるとのこと。

本業がプロ向け機材ですから、その精度や信頼性はいわゆる「中国製」のイメージとは別物となります。

InfoMediaが最初に手がけた“Lotoo PAW Gold2”は、市販レベルではなかなか味わえない実験室の音レベルということで、究極の据え置きCDプレーヤーとして、カッパーインフィニート推奨製品となっており、多数のタイムドメインスピーカーユーザー様に喜ばれております。

“Lotoo PAW6000”は、PAW Goldの下位機種となり、究極の実験室の音というよりは、現代的なタッチパネル操作やサムネイル表示に対応した使い勝手と音質をバランスした機種となります。


シンプルに削ぎ落とされたデザインは、見た目他のタッチパネル式音楽プレーヤーと変わりないのが残念ですが、、、

一度電源を入れると、

2022052_PAW6K01.jpg わずか6秒足らずで起動完了!
     2022052_PAW6K02.jpg


これは、PAW Goldの低ノイズ設計思想が徹底されたLotoo製品ゆえ、AndoroidOS等の汎用OSを使わず、音楽再生に特化したLotoo OSが成せる速さです。

機能的には、4.4mmバランスヘッドフォンに対応したフルバランス出力や、有名ヘッドフォン向け他のプリセットイコライジング機能、Bluetoothヘッドフォン対応、Bluetooth DAC機能他、PAW GoldやPAW Gold Touchから継承する多彩な機能を搭載しています。

今回注目したのが、PAW6000がPCM音源再生時のデジタルフィルターを選べる機能があること。

メイン画面の“設定”をタッチすると、

2022052_PAW6K03.jpg

“Filter”という項目があります。

これをタッチ!

2022052_PAW6K04.jpg

さらに“PCM”をタッチすることで、デジタルフィルターが変更できます。

2022052_PAW6K05.jpg

しかしながら、このメニュー項目を見ても、ノンオーバーサンプリング再生ができるとは思えません。

これは、搭載DACチップである旭化成製AKM4493EQの機能名称で、この命名のため2年半も気づけなかったのが、悔やまれます。

各デジタルフィルターの特徴を調べると、開発元の旭化成に「より良い音質を求めて- デジタルフィルターと音質 -」という解説ページがありました。表はそのページからの引用です。
r1280-soundcolor.jpg


実際に各デジタルフィルターのモードを試聴してみました。

音源は、こちらのシンプルなソロ演奏。

発音元が少なく、かつ会場の響きが残る音源でデジタルフィルターによる音の変化がわかりやすい音源です。



試聴の前にもう一つチェックポイントが。。。

PAW 6000を据え置きとして使うなら、是非出力設定を「ライン出力」にしてください。
「HP出力」はボリュームが効いて便利ですが、なんとも音に癖がつくようです。
「設定」>「出力設定」>「出力先」>「ライン出力」
2022052_PAW6K12.jpg  2022052_PAW6K13.jpg




さて、試聴結果をまとめると。。。

●シャープロールオフ 
 試聴の印象:余韻が水平にしか広がらず、かつ伸びない。
 解説:波形からしても、いわゆるスタンダードな「オーバーサンプリング」です。
     補間タップ数が多く、プリエコーやポストエコーの付帯音が多くなります。

●ショートディレイ/シャープロールオフ 
 試聴の印象:余韻が水平にしか広がらず、過剰な余韻が続く。
 解説:ディレイでプリエコーを減らした「オーバーサンプリング」です。
     補間タップ数が多く、ボケかつ、プリ+ポストエコーの付帯音が多くなります。

●スローロールオフ 
 試聴の印象:余韻が水平にしか広がらないが、余韻は少なめでクリアな印象。
 解説:いわゆる「インパルス応答重視のオーバーサンプリング」です。
     補間タップ数を極力少なくし、プリ+ポストエコーの付帯音を減らした音です。

●ショートディレイ/スローロールオフ 
 試聴の印象:余韻が多少上にも広がるが、多少過剰な余韻が多い印象。
 結果:ディレイでプリエコーを減らした「オーバーサンプリング」です。
     補間タップ数が少なくて情報ロスは少ないが、プリ+ポストエコーの付帯音が多くなります。

●スーパー(スロー)ロールオフ 
 試聴の印象:余韻が上下に広がり、付帯音が少ない。
 結果:いわゆる「ノンオーバーサンプリング(NOS)」です。
     補間しないので情報ロスが少なく、他では聴こえない極弱い余韻など、全く質の違う余韻が聴こえてきます。

●低分散ショートディレイ 
 試聴の印象:余韻は水平のみしか広がらない、過剰な付帯音が長く続く。
 結果:いわゆる「オーバーサンプリング」の音に近いですが、付帯音はより多めな印象。


というわけで、PAW6000も、「設定」>「Filter」>「PCM」>「スーパーロールオフ」にすれば、NOSDACとして使用可能ということが確認できました。

2022052_PAW6K05.jpg
AKM99xxのDACチップもデータシート上はデジタルフィルターオフが可能なのは知っていましたが、実際にオフを可能にするかは製品設計者次第なわけです。

しかしながら、何もしない「デジタルフィルターオフ」が「スーパー(スロー)ロールオフ」という名称だったとは!

すっかり撒かれてしまっていました。




さて、PAW6000には、他にもイコライザー設定やATE設定で音質が変えられます。

これらの設定は、再生画面の右下をタップして設定できます。

タイムドメインスピーカーで使う時は、もちろん両方オフが推奨です。

【再生画面】
2022052_PAW6K09.jpg

【PMEQ設定画面】             【ATE設定画面】
2022052_PAW6K10.jpg  2022052_PAW6K11.jpg


「何も足さない、何もひかない」を理想とするタイムドメインスピーカーは、上流機器の音質の違いも如実に露わにします。

そのため、音源の情報を潰すことなく再生できるNOSDACとタイムドメインスピーカーを組み合わせることで、その音源の真価を堪能できる再生環境となります。

PAW6000も18万円超えと気軽な価格ではありませんが、長年CDプレーヤーの音に不満を感じていくつも買い替えている様なら、その答えとしてPAW 6000を試すことをお勧めします。


では、弊社推奨のPAW Gold2と比べるとどうかというと、、、

PAW6000は、やはり実験室の音(自作の音)レベルとまでは行きませんので、特別な世界をお望みなら29万円弱にはなりますが“Lotoo PAW Gold2”の方をお選びください。
そこまでのストイックさよりもタッチパネルの使い勝手を重視するなら、PAW6000が良い選択になると思います。



なお、Lotoo PAW6000やPAW Gold2、NOSDACの音に興味のある方、聴いてみたい方は、タイムドメインスピーカー雑司が谷試聴室へお問い合わせください。休日・平日ともにご予約にてご試聴いただけます。

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セラミック華の故郷「全窯」試聴室のオフ会に参加!
20220302_ZENYO02.jpg
陶器製タイムドメインスピーカー「タイムドメイン セラミック華」の生まれ故郷「全窯」のタイムドメイン試聴室。

そこで、かなり濃いタイムドメインユーザーが集まるオフ会があるというので、急遽参加させていただきました。



中津川市までは、約310km。

AM3時に出発して一路「全窯」試聴室へ向かいます。

最初の休憩地は、約190km走った眺めの良い諏訪湖SA。
20220302_ZENYO01.jpg

ここで朝焼けを見るのは前回と同じです。

あと、120km。
途中で朝食大休憩をはさみつつ、予定通り9時に全窯さんへ到着しました。

タイムドメイン仲間は到着済み。

20220302_ZENYO03.jpg

すでに、オフ会が始まっていました。

最初に聴かせていただいたのは、たくぼんさん作のTDA1545 NOSDAC + 特製おでかけアンプ+卵mini!

20220302_ZENYO05.jpg

さすが、長年GS-1に取り組まれ、励磁スピーカーのユーザーでもあるたくぼんさんの作品は、かなり高次元の仕上がりです。

miniも足をバッサリ切り落として浮遊マウントされていました。

しかしながら、このシステムでは音の出口たるスピーカーが一番後塵を拝しています。



そこで庄田氏作の珠や最新作の中珠に繋ぎ替え!

20220302_ZENYO06.jpg

スピーカーの純度がグッと上がって、DACやアンプの特徴がより際立ちました。


お出かけ用の簡易電源とはいえ、久しぶりに聴く「実験室」の音はとても良い刺激になりました。



さて、もう一つのテーマが新作アンプの聴き比べ。

無帰還アンプや華用アンプに手を加えられたものをいくつか聴かせていただきました。

20220302_ZENYO07.jpg

メインステージに音源PCやタイムドメインウーファーをセッティングしていると。。。

おや?

昨年来たときには、中央に鎮座していた無帰還アンプが無くなっています。

そして、変わりにT氏所有の真空管アンプ2機が鎮座しています。


T氏もGS-1に長年取り組まれてきたタイムドメインユーザーであり、励磁スピーカーのオーナーでもあります。

真空管アンプと言っても、タイムドメインの音を熟知したT氏のアンプですから、純度の高い高次元な音。

タイムドメインの音は、単に高精細なだけではNGです。

まして真空管の温かみが、、、の色付け思考では逆方向。

音像の奥行きや上下、左右の立体的な広がりに録音現場や音源としての整合性が無いと、良いシステムとはなりません。


これから新作アンプを聴き比べるというのに、いきなりハードルが高い基準音となりました!


まずは、余興に真空管アンプでカッパーインフィニートチューンの珠とタイムドメインウーファーを聴いていただきました。
今回持ち込んだタイムドメインウーファーは、第三号機。

20220302_ZENYO11.jpg

オールアルミ筐体化したことで、剛性アップと音漏れが格段に改善され、なんとか厳しい試聴にも耐えうるものになったかと思います。


GS-1オーナーに聴かせるのはハードルが高いのですが、GS-1でも突き詰めたところで可聴域を念頭に設計されているのに対し、タイムドメインウーファーは可聴域周波数帯という意識を外して、

 ・正確にスピーカーユニットが動くこと。

 ・正確に音場を再現すること。

を念頭に仕上げてあります。

トータルではGS-1とは比べられないとはいえ、

部屋のどこで聴いてもウーファーを足した効果がムラなく聴こえ、

どこでもリスニングポイントになる点では、

GS-1でも味わえない音になっていることがわかりました。

そして、長年GS-1に取り組んでこられたお二人にGS-1の裏側をいろいろ教えていただき、貴重な勉強をさせていただきました。

これでSL-1ともGS-1とも違う「タイムドメインウーファー」の方向性が見えてきた気がします。


さて、この日の本題である新作アンプ聴き比べ大会!

スピーカーは庄田氏作の中珠です。


まずは、タイムドメイン用に新設計された無帰還アンプを試聴。

無帰還アンプならではのスッキリ感は好印象なものの、、、、

奥行きや音像の広がり表現は今ひとつ。

やはり直前に渾身の真空管アンプを聴いた後では、より厳しい判定となってしまいます。

静的な周波数特性に気を取られると、音の大事な部分がかけてしまうパターンのようです。

この領域になると、静的な周波数特性(サインによる測定)を改善するための小細工は大抵仇になり、、、

それよりもなるべく要素の少ないシンプルな回路構成で、縦振動対策に注力する方が効果的です。

電源ももちろん重要ですが、回路構成や縦振動対策の効果次第で、最適な電源も変わってしまう可能性があるわけで、、、

この辺が、如何に「ブレない基準音や音の方向性が身に付いているか」が効いてくるような気がしています。

「GS-1聴く耳を育てるスピーカー」ってことでしょうか!


続いては、従来の華アンプを庄田氏がチューンしたもの。

すでに何人かには使っていただいているものらしいですが、これは変な歪みもなく自然に広がる音で好印象との判定となりました。

やはり測定器よりも耳で判断して作り込む方が、正解には近づきやすいということのようです。


次に色々な工夫を盛り込んだ華アンプを聴くと、はやり立体的な音像の整合性が取れてない印象。

タイムドメイン的な観点で工夫が必要なようです。


最後は、新作筐体を使った華アンプ。

20220302_ZENYO08.jpg

従来品より一回り大きく、工芸品としてもより味わい深いものになっています。

音はというと悪くはないものの、庄田氏チューンアンプとは違う仕様だそうで、もう一つスッキリしないという印象となりました。

一度純度の高い音を聴いてしまうと、どんどん敷居が高くなってしまうものです。


結局、すでに納品している庄田チューン仕様が、現状では一番良い印象ということで意見が一致しました。

20220302_ZENYO09.jpg


これらのアンプはそれぞれ作り込まれた作品であり、たぶん単独で聴いたらそれぞれに納得できてしまうアンプかと思います。

しかしながら、こうしてGS-1の音が身に染みたユーザーが聴くと、絶対値としての正しい方向が揺るがずに判定され、開発の方向が逸れることがないことを、改めて確認する機会となりました。

GS-1に取り組むということは、絶対値に近い基準を鍛えられることになるのでしょうね。


さて、最後は庄田氏のセラミックスピーカーバリエーションを聴かせていただきました。

20220302_ZENYO10.jpg

素焼き華やより口径の大きなスピーカーユニットを使ったものなど、日々研究を重ねている庄田氏の想いが伝わってきます。

今回のように正しい音基準を体験することで、今後さらに磨きがかかっていくことでしょう。

この先の庄田作品が、より楽しみになりました。


毎度のことならが、あっという間に日が暮れてオフ会はお開きに。

今回T氏が電気自動車での参加で充電計画をしっかり立てないと東京まで帰れないとのことで、早めのお開きとなりました。

電気自動車は自宅近辺では問題なくなりつつあるものの、出先ではいろいろ事情が違うので、使いこなすにはかなり頭を使う必要がありそうですね。

真逆の純ガソリンエンジン+マニュアル車に乗る者には、気が遠くなる世界です。


さて、タイムドメインウーファーの第3号機は、全窯試聴室にお預けしてあり、いろいろな方に試聴していただく予定です。

タイムドメインスピーカー雑司が谷試聴室には、第3号機を踏まえて改修した第2号機がご試聴いただける状態です。

興味のある方、聴いてみたい方は、タイムドメインスピーカー雑司が谷試聴室へお問い合わせください。

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タイムドメインウーファーの試作と研究〜その2

20211101_SW10.jpg
SPユニット8cmバージョンで試作したタイムドメインウーファー。

実は、これは試作弐号機!

その前に、SPユニット4.5cmバージョンを試作していました。

20211201_TDW01.jpgTIMEDOMAIN Lab LabKIT-SPK-080を元に、TIMEDOMAIN miniの4.5cmスピーカーユニットを組み合わせたもので、これが試作初号機となります。

しかし、下側のフタと、上側のスロットから音漏れが多くて、効果が評価できないものでした。

試作弐号機は、上下のフタを木で製作したところ、音漏れが劇的に少なくなりました。

そこで、試作初号機も弐号機に習って上下のフタを木で製作し、無事弐号機と同様タイムドメインウーファーにすることができました。


20211201_TDW02.jpg

初号機と弐号機の違いは、スピーカーユニットの他、筒長は2号機が300mmに対して初号機が400mm、スロットの穴計が弐号機13mmに対して初号機は15mmとなっています。

鳴らした結果は、弐号機よりも初号機の方が全般的に音量が大きくなった!

スピーカーユニットが小さくなったのに??

スロット式ウーファーの場合、スピーカーの直径よりもスピーカーからスロットまでの距離もしくは口径の方が影響があるようです。

弐号機は、まだ中津川試聴室に預けてあるので、戻ってきたら筒を長くしたり、穴径を大きくして効果を検証する必要がありそうです。




さて、スロット式のタイムドメインウーファーは、スピーカーの音がストレートに聴こえる分、中高域の音もわずかに聴こえてきます。

これまで試作機にはメインスピーカーと同じ信号を入力していたのですが、中高域をカットした信号を入れれば、中高域の音漏れが低減できるかもしれません。

そこで、簡易な方法として、トーンコントロール付きのアンプを用いて、実験を行ってみました。

試聴室にあるトーンコントロール付きアンプというと、これ!
20211201_TDW03.jpg

iFi-Audio Retro STEREO 50という真空管アンプです。

真空管アンプとしては、電源部を現代の最先端技術で作り込んでいて比較的色付けの少ないアンプとなります。


早速試してみましょう。

高域側のtrebleをマイナス側に回すと、、、

なんと、中高域はほとんど音が変わないという結果に!

スロット式のローパスフィルターは、想像以上にキッチリ仕事しているようです。

しかし、何も変化が無いかというと、そうではなく。

肝心の低域の音がボケてしまいました。

これは、trebleを最小にしても最大にしても、低域はボケてしまいます。

一番良い結果は、中央0のところ、

すなわち、何もしないフラットが一番良いということになりました。


では、bass側はどうなるかというと、

bassを最小まで絞ると、低域はほとんど鳴らなくなりました。

bassを最大まで上げると、低域の音量が大きくなりますが、上げれば上げる程盛大にボケていきます!

単純に低域の音量が欲しければbassを上げるのは有りかと思います。

しかしながら、クリアな極低音がタイムドメインウーファーならではの存在意義なので、やはりフラットが一番という結果になりました。



そう、最初から鳴らしていたYA−2の方がベストということ!

20211201_TDW05.jpg
そこで、再びアンプをTIMEDOMAIN YA-2に戻してみると、、、

なぜか、全般的に音量が大きくなったような??

真空管アンプは出力50W+50W、YA-2は12W+12W。

けれども、YA-2の方が音量が大きく感じる!

真空管アンプとYA-2の違いは色々ありますが、YA-2が特別なのは「縦振動対策」がしてあること。

「縦振動」は、基板やコードの線上に発生する圧力波振動のこと。

これが音に悪影響を及ぼすことを発見したのがタイムドメイン社の由井啓之氏。

そして、この縦振動対策を取り入れたアンプというのは、タイムドメイン社製アンプくらいしか無いでしょう。

今回タイムドメインウーファーという低域の圧力だけを再生するスピーカーを試作したわけですが、

その再生には縦振動が大きく影響するのではないか?というのが今の所の推察です。

理由はともかく、タイムドメインウーファーにはタイムドメイン製の縦振動対策アンプYA-1やYA-2が相性良いようです。

また、ウーファーの音も、「何もしない」が一番という結果になりました。


このタイムドメインウーファーは、lightやYoshii9等でも出ていなかった極低域を加えられるスピーカーです。

midTowerとカンテは極低域も伸びていたので効果(差分)は少なくなりますが、その他のタイムドメインスピーカーなら、いずれも効果は大きいものとなるはずです。

しかも、低域だけの音量を調節できるところがミソで、一番違和感が無い音量に調整して使うことが可能です。

(低域を盛れば良いというわけでもありませんので、)

20211201_TDW04.jpgそこで、タイムドメインスピーカーの中では、一番高精細なi-Sideとタイムドメインウーファーを組み合わせてみました。

すると、

i-Sideならではの音離れの良い立体定位に、艶のある響きや極低音の余韻が加わり、とても豊かな音になりました。

「ここが良い」というのではなく、「ずっと聴いていたい」と思うような細かいところまで違和感がない音です。

ただし、この全く守備範囲が違うスピーカーの組み合わせは、その音量バランスもシビアになる傾向で、違和感の無いところを外れると、途端に分離感が出てしまう感じでした。

そいういう点では、セラミック華やYoshii9、Yoshii9 Mk2の方が気楽に使えるかもしれません。



このタイムドメインウーファーは、タイムドメインスピーカー雑司が谷試聴室にて試聴できますので、ご希望の方はこちらからお問い合わせください。

また、岐阜県中津川市の全窯 中津川試聴室にも弐号機をお預けしていますので、試聴可能です。

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タイムドメインウーファーの試作と研究〜その1

タイムドメイン社由井啓之氏がONKYOで初めて開発したスピーカー"SL-1"
20211003TD_13.jpg

約50年前はもちろん、今でも画期的な共振を使わないスーパーウーファーで、20cmのスピーカーユニットで38cmのパッシブラジエーターを駆動するというものでした。

ただし、1978年に発売されたこのモデル、現存するものはリペアが必要なものばかり。

そして、これに続く製品が無いのが現状です。



hint.png
そこで、由井氏がFaceBookに投稿したヒントを元に、パッシブラジエーターではなく、スロット(穴)を使ったスーパーウーファーを試作してみました。

このヒントに関する追加資料がこちら。

「Complete Guide “High-End Audio” second Edition」1998年刊 より引用
bandpasswoofer.png

スピーカーユニットのバックキャビティが密閉式なのは同じですが、フロントトキャビティは細いスロット(穴)が開いていて、開口部から低音だけが通り抜けられるローパスフィルターとなっています。
また、フロントキャビティには吸音材を貼るような図となっています。



20211101_SW08.jpg そして、出来た試作機がこちら。

スピーカーユニットは、筒の途中にあり、下側がバックキャビティ、上側がフロントキャビティとなり、ボルトで無段階に位置(容積)を調整できるようにしました。
20211101_SW09.jpg



この試作機に50Hz〜2Hzまでのテスト信号を入れて、一番低い音が判別できる位置にスピーカー位置を調整してあります。

通常のサブウーファーもSL-1もはスピーカーが1台ですが、タイムドメインウーファー試作機は2本のスピーカーで鳴らします。

色を塗って仕上げたのがこちら。

20211101_SW10.jpg
因みに、1本あたりの重さは。。。
20211101_SW11.jpg

980gと約1Kgで仕上がりました。

因みにSL-1はカタログ値で39.8kgと、かなりのヘビー級ですから、試作機はだいぶ扱い易いものとなります。


さてさてその音は、、、

テスト信号を入力すると、信号の通りにユニットが上下に往復しています。

20Hzなら毎秒20回、4Hzなら毎秒4回正確に往復しているのが、目視で確認できます。

そして、音としては、20Hzでも音が鳴りました。

それ以下は音と言えないような音ですが、さらに12Hzくらいまでは信号の鳴り出しと途切れる瞬間が識別可能でした。

実際に、パイプオルガンの音源を鳴らすと。



midTowerトカンテで聴こえてくるようなクリアで速い低音が、さらに低く大きく聴こえてくる感じ。

そして、由井啓之氏がおっしゃるように、全帯域に対して音の質感や奥行き感が豊かになった感じです。

これは、TIMEDOMAIN lightSHIROKUMA myPod8だけでなく、セラミック華Yoshii9と同時鳴らしでも音域が広がって効果絶大です。


しかしながら、本家SL-1の音と同じなのか?違うのか?

そこで、SL-1が聴ける「全窯 中津川試聴室」を訪問し、実際に音の聴き比べを行ってきました。(試聴の詳細はこちら

本物のSL-1と聴き比べて結果としては、SL-1とスロット式試作機は少し違う音でした。

80Hz〜20Hzという極低音を共振させないクリアな音で鳴らす点では、両者共通の印象です。

しかし、20Hz以下は全く出ていないSL-1に対して、スロット式試作機は、12Hzくらいまで何か鳴っているのがわかるというのが違いです。

また、SL-1は試聴室のベストなリスニングポジションに対して、SL-1を最適な位置に置いて初めて実力を発揮します。

中津川試聴室では、メインスピーカーから約6m離れたベストポジションにリスニングチェアが配置されていて、その真横約1mのところにSL-1が配置されていました。

スロット式試作機は、左右のメインスピーカーの脇に配置することで、メインのタイムドメインスピーカーと同様に、極低音もスピーカーの間の奥側に音像空間が展開されるので、部屋のどこへ移動しても聴こえ方はあまり変わりません。

タイムドメインスピーカーとは、スロット式試作機の方がさらに相性が良くなる方向と思いました。



この違いはどこから来るのか??



そこで、スロット式試作機とSL-1、一般的なサブウーファーの構造や特徴を整理してみました。

20211101_SW12.jpg

スロット式ウーファーは、SL-1とはちょっと違っていましたが、タイムドメイン(時間軸)的にはより理想に近いウーファーになっているので、今後も時間遅れの無いスロット式サブウーファー=「タイムドメインウーファー」として、改良を続けていきたいと思います。

この試作機「タイムドメインウーファー」を聴いてみたい方は、タイムドメインスピーカー雑司が谷試聴室から試聴をお問い合わせください。

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セラミック華の故郷「全窯」試聴室の訪問記!
20211003TD_02.jpg陶器製タイムドメインスピーカー「タイムドメイン セラミック華」は、陶芸作家の庄田 全彦氏が土から手作りで生産されています。

その窯元である「全窯」の試聴室を初めて訪問してきました。


20211003TD_01.jpg「全窯」は、岐阜県中津川市の山間にあります。




20211003TD_03.jpg一面の緑と畑が広がる、のどかな空気が満ちた山を登ると、



小さな集落の片隅に静かな佇まいの白壁ギャラリーが目に飛び込んできます。



20211003TD_04.jpgここは、陶器作品のギャラリーとなっており、タイムドメインスピーカーの試聴室も兼ねています。



全窯の試聴室では、庄田全彦氏が暖かい笑顔で迎えてくれました。

20211003TD_05.jpg高い天井と、味わいある陶器に囲まれた空間は、とても落ち着きますね。

両脇の棚には、庄田氏の陶芸作品がずらり!

そして部屋の一番奥には、タイムドメインスピーカーが林立していました。




20211003TD_06.jpg新作の「珠」の他、珠が大きくなった試作中の「中珠」、「華」の素焼バージョン、チューニングバージョンと、盛り沢山です。



初対面の「珠」(奥のテーブル手前に床置き)は、意外に小さい!
けれども、出てくる音は繊細な中でも量感のある厚めの音でした。

そして、出来立ての「中珠」の方が、繊細に綺麗に鳴る感じ!
見た目と逆なのが奥深いです。




20211003TD_12.jpg「華」のチューニングバージョン(写真左)は、標準よりも大きな口径のスピーカーユニットが入っているとのことで、標準よりは力強い印象の音でした。

そして、これも焼き立てほやほやの「素焼き華」(写真右)。
素焼きだと、筐体自体が波消しブロックになるので、余計な音が少ない感じ。
卵の中の裏の音も、素焼きが響かずに減衰してくれているようです。

ただ、この「素焼き華」は、非常に欠けやすいとのことで、取り扱い厳戒体勢。

標準の「華」も取り扱いには気を使いますが、「素焼き華」はよっぽど特性を納得された方ではないと、扱えないかもしれません。



20211003TD_10.jpgじきにタイムドメイン社の苅谷も到着し、タイムドメインスピーカー&サブウーファーの試聴会が始まりました。



まずは、今回の第一の目的、本物の「SL-1」を聴かせていいただきました。

20211003TD_14.jpgこの部屋では感じませんが、やはり大きいですね。

その割には出ている音は小さな音圧的な音だけ!

濁りのない音圧成分だけが鳴っている感じ。

一般的なサブウーファーでは、ローパスフィルターで低音だけにした音を大口径スピーカーで直接鳴らして、箱の共鳴も使って音量を稼ぐ感じです。

SL-1では、ボフッ、ズンッとか、単体で聴くと何がなっているのかよくわからないかもしれません。

スピーカーは口径20cmのユニットが箱の中があり、側面に見えているのはパッシブラジエーターという振動板だけのものです。

実際に聴こえているパッシブラジエーターの音は、音圧だけが伝わってくる感じ!

しかし、これをメインスピーカーと共に聴くと、極低音だけでなく、全音域の音が生き生きしてくるから不思議です。

ただ、丁度よく聴こえる位置が限られるということで、ここではメインスピーカーから約6m離れたリスニング用チェアの真横にSL-1を配置してありました。

そして、最高のリスニングポイントはロフトスペースの上とのことで、試聴室を俯瞰できる位置から最高の状態を聞かせていただきました。

さて、いよいよ「SL-1的サブウーファー試作第弐号機」(midTowerの内側)を庄田さんや苅谷さんにも聴いていただきました。

20211003TD_11.jpgこのサブウーファーは、タイムドメイン社由井啓之氏が考案したサブウーファー理論をヒントに試作したものです。

SL-1はパッシブラジエーターを介した音ですが、試作機はスリットを使った方式となります。

現状では、入力信号はメインスピーカーと同じもの(イコライザーで中高音をカットしない音)を入力しています。

その音は、クリアで速い極低音というか音圧というか。

結構SL-1とは聴こえ方が違うものでした。

試作機ではパッシブラジエーターを介さないので、スピーカー前面で出した音がストレートに聴こえてきます、

ただし、聴こえるのがスリット穴を通り抜けられる波長の極低音だけになるので、SL-1に近い音域の音だけがストレートに聴こえてくる感じとなります。

タイムドメイン社由井啓之氏が理想のサブウーファー理論として示されたSL-1構造図と、後に示されたスリット式構造図の違いが、こうして実際に音を聴き比べると納得いくものとなりました。

また、試作機はスピーカー2本をメインスピーカーの近くに配置して再生するので、サブウーファーによる音像(立体的な音の定位)がメインスピーカーで再現された音像に足される感じとなり、部屋のどこで聴いてもあまり聴こえ方は変わらない印象でした。

サブウーファー試作機は、「SL-1的」とはちょっと違いますが、本来のサブウーファーの目的としてはより理想に近い極低音補強になっているかと思います。

特に、リスニングポイントを縛られない事はYoshii9と通ずるものがあり、より多くの人に気軽に楽しんで貰えるのではと考えます。



こうしたスピーカーを持ち寄ってのオフ会は、スピーカーや関連機器談議に花が咲き、実に楽しい時間となりました。

20211003TD_17.jpg

気がついたら、もう外は暗く、9時間近くに及ぶ試聴会はお開きとなりました。

やはり、スピーカーは実際に聴くのが一番ですね。

今回往復640kmの日帰り旅でしたが、とても充実した1日となりました。


このサブウーファーは、いろいろな方に試聴していただき、要望が多ければ販売したいと考えていますが、どういう形で製品化できるかは、これから検討していきます。

なお、このサブウーファー試作機は全窯試聴室にお預けしてあり、これからいろいろな方に試聴していただく予定です。

雑司が谷試聴室の方は、これまでを踏まえて試作第壱号機を改良して聴けるようにしていきます。

興味のある方は、タイムドメインスピーカー雑司が谷試聴室へお問い合わせください。

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